勉強しているのに、成績が伸びない。
そういう生徒は普通にいます。
毎日勉強している。学校から言われた課題もやっている。問題集も何周もしている。
それでも成績が上がらない。
そんなとき、
「努力が足りない」
「もっと勉強しなさい」
「授業についてこられない本人が悪い」
で終わってしまうことがあります。
でも私は、
そんなに単純な話ではないと思っています。
頑張っても、やり方が合っていなければ伸びない
このブログでは、ここまでいろいろな話を書いてきました。
今の実力に対して難しすぎる問題集を使えば、足踏みします。
理論を理解していないのに問題だけ解いても、なかなか身につきません。
理解した基本事項を瞬時に使えるところまで定着させなければ、応用問題を考える余裕もありません。
解説を読んで「分かった」で終わっていれば、自分一人では解けません。
ただ同じ問題集を3周しただけでも、毎回同じところで止まっているなら意味がありません。
つまり、
本人が頑張っていても、勉強の仕組みそのものが間違っていれば伸びないことがあります。
それを全部、
「本人の努力不足」
で片付けるのは、私はかなり乱暴だと思っています。
良い高校に入っても、普通に落ちこぼれる
例えば中学校では成績が良かった。高校受験も頑張った。かなり上の高校に合格した。
ところが高校に入ったら、一気についていけなくなった。
こういう生徒は普通にいます。
周りはできる。授業はどんどん進む。学校から難しい問題集を渡される。
本人も真面目なので、それを頑張ってやる。
でも分からない。
すると、
「自分は頭が悪かったんだ」
と思い始める。
私は、これはかわいそうだと思っています。
本当は、少し難易度を落とせばいいだけかもしれない。一度基本に戻ればいいだけかもしれない。教材を変えればいいだけかもしれない。勉強の仕方を少し直せば済むかもしれない。
でも、高校生本人にはそれが分かりません。
生徒は学校を信じるしかない
ここが一番難しいところです。
生徒には、勉強について判断する基準がほとんどありません。
学校の先生に、
「この問題集をやりなさい」
と言われればやる。
「この授業についてきなさい」
と言われれば頑張る。
普通はそうします。
高校生が自分で、
「この教材は現在の自分の学力に対して難しすぎるので、一段階下げた方がいい」
なんて判断できる方がおかしい。
だからこそ、教える側にはかなり責任があると思っています。
かなり強い言い方をしますが、私の感覚では、
「どうすればこの生徒ができるようになるのか」まで本当に分かっている学校の先生は、それほど多くありません。
教科内容を知っていること。授業をすること。生徒一人ひとりのつまずきを診断して、その生徒に合う教材や順番を選べること。
これは全部別です。
感覚的には、8割9割の先生は、あまりわかっていないと思っています。
もちろん、教師が悪人だという話ではありません。
忙しい。一人で何十人も見る。授業も部活も生活指導もある。全員に完全な個別対応なんてできません。
でも、事情がどうであれ、
その結果として「ついてこられないなら本人が悪い」になってしまうのは違う。
と思っています。
では、どうすればいいのか
一番最初にやるべきなのは、
学校の先生に聞くこと
だと思っています。
「ここから分かりません」
「この問題集が全然できません」
「どこまで戻ればいいですか」
と聞けばいい。
教師側からすると、
「なんで聞きに来ないんだろう」
と思うことは結構あります。
私自身もそう思うことがあります。
でも、生徒側からすると、これが意外と難しい。
先生が怖い。忙しそう。「こんなことも分からないのか」と思われそう。
そもそも、
「分からない自分が悪い」
と思い込んでいる。
だから聞けない。
教師からすると「聞けばいいじゃん」なのですが、生徒にとっては、その一言が結構高い壁だったりします。
学校で解決しないなら、個別指導を使えばいい
もし学校で聞いても解決しない。そもそも聞きに行けない。
そういう場合は、個別指導を使うのは普通にありだと思っています。
今回のように、
「どこから分かっていないのか」
「何をやり直せばいいのか」
「どの教材が合っているのか」
を見てもらいたいのであれば、集団授業は正直かなり向いていません。
集団授業では、結局また決められた内容を決められた速度で進みます。
今の自分のつまずきを一から見てもらいたいなら、
マンツーマン、あるいはそれに近い個別指導の方が圧倒的に向いています。
ただし、個別指導塾に通えば当然お金もかかります。
そして、全員が何か月も継続して指導を受ける必要があるとも思いません。
単に、
「今の自分はどこがおかしいのか」
が分かれば、その後は一人で修正できる生徒もいます。
まず一度、誰かに整理してもらえばいい
だから私は、
いきなり高額な塾へ何か月も通う前に、
一度、自分の勉強を誰かに見てもらう
という選択肢がもっとあっていいと思っています。
学校の先生に聞いて、それで解決するなら一番いい。
無料です。
それで十分です。
それでも難しいなら、個別指導塾を探してもいい。
あるいは、私も有料で学習相談を受けています。
もちろん、
「私に聞けば100点の答えが返ってきます」
なんて言うつもりはありません。
私だって判断を間違えることはあります。
ただ、
「この教材は今のあなたには難しすぎる」
「ここまで戻った方がいい」
「今はこの部分を優先した方がいい」
「そもそも今の勉強法では伸びにくい」
といった現在地の整理なら、かなり力になれると思っています。
一度相談して、
「あとは自分でできます」
となれば、それで終わりでいい。
継続的に誰かについてもらう必要があると分かったなら、その時点で個別指導塾を探せばいい。
私の指導を高いと思うか安いと思うかは、人によると思います。
でも、合っていない勉強を何か月も続けることや、よく分からないまま塾へ何十万円も払うこと、高校生が「自分は頭が悪い」と思い込んでしまうことに比べれば、
一度、自分の勉強を整理するためにお金を使うことは、そこまで無駄ではない
と私は思っています。
できないからといって、全部自分のせいにしなくていい
もちろん、本当に勉強時間が足りないこともあります。サボっているだけのこともあります。
そこまで全部、
「システムが悪い」
と言うつもりはありません。
でも、
ちゃんと勉強している。言われたこともやっている。それでも全然伸びない。
そういう状態なら、一度はやり方の方を疑っていい。
できないからといって、全部あなたの能力や努力のせいとは限りません。
努力する前に、
その努力がちゃんと前へ進む方向を向いているのか。
そこを確認する。
それだけで、変わることはかなりあります。

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